カウンターカルチャー時代の風雲児であり、アンダーグランド映画の助産婦という異名を持ち、晩年はロバート・ダウニー・Jr.の父親として知られたダウニーの代表作が 50 年余りの時を経て日本初公開!
1969年の全米公開時にはポスターが刺激的すぎるとして、各地の映画館で掲載拒否運動が起こったというエピソードがある本作。それに代弁されるように「パトニー・スウォープ」は独自の過激なユーモアで世の中のあらゆる欺瞞を風刺する時代の先駆者そのものの映画であった。 BLM (ブラック・ライブズ・マター)運動などが声高に叫ばれる現代にその先見性をどのように見るか、2022 年の今、まさにタイムリーな作品だ。
1960 年代のニューヨーク。マディソン・アベニューにある名門広告会社の創業者が突然亡くなり、会社の唯一の黒人役員(といっても楽曲担当)であるパトニー・スウォープが予想外の結果によって新社長に選出される。早速、スウォープは会社の名前を Truth and Soul に変更し、ほぼすべての白人役員を解雇してしまう。破壊的で奇抜で斬新だが悪趣味ともいえる過激な広告キャンペーンは次々とヒット商品を生み出し、会社は新たな成功へと飛躍する中、何とスウォープは国家安全保障への脅威であるとして、アメリカ大統領ミミオの陰謀に巻き込まれることになる…