歴史を変えた逆転劇
『戦場のピアニスト』ロマン・ポランスキー監督の最新作は、歴史的冤罪事件“ドレフュス事件”の映画化。巨大権力と闘った男の不屈の信念と壮絶な逆転劇を描きベネチア国際映画祭では銀獅子賞を受賞。本国フランスでは、第45回セザール賞で3部門を受賞しNo.1大ヒットを記録した。
当時のフランスに、国家の土台を揺るがす深刻な分断をもたらしたこの事件。監督は、いわれなき罪を着せられたドレフュスと、彼を救い世に真実を知らしめようとする主人公ピカールの壮絶な運命を描出。その圧倒的なまでにサスペンスフルで、心揺さぶるストーリー展開は、衣装や美術などのあらゆる細部を突きつめた重厚なビジュアルと相まってひとときも目が離せない。
現代に通底する事件を通し、今の時代に警鐘を打ち鳴らす傑作歴史サスペンス上陸!
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ストーリー
1894年、フランス。ユダヤ人の陸軍大尉ドレフュスが、ドイツに軍事機密を流したスパイ容疑で終身刑を宣告される。ところが対敵情報活動を率いるピカール中佐は、ドレフュスの無実を示す衝撃的な証拠を発見。彼の無実を晴らすため、スキャンダルを恐れ、証拠の捏造や、文書の改竄などあらゆる手で隠蔽をもくろむ国家権力に抗いながら、真実と正義を追い求める姿を描く。
監督・脚本:ロマン・ポランスキー
1933年8月18日、フランス出身。3歳の時にポーランドに移り住むが、第二次世界大戦中にナチのユダヤ人狩りで両親を収容所に送られ、自身も逃亡生活を送る。62年『水の中のナイフ』で長編監督デビュー。『反撥』(64)でベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞、続く『袋小路』(66)では同・金熊賞に輝いた。68年のハリウッド進出作『ローズマリーの赤ちゃん』は大ヒットを記録。人気絶頂の69年、当時妊娠中だった妻で女優のシャロン・テートがマンソン・ファミリーに殺害される。その悲劇を乗り越え、74年『チャイナタウン』でアカデミー賞®11部門にノミネートされる。しかし、77年、未成年の少女に性的暴行を加えたとして有罪判決が下ったためフランスに逃亡。その後も映画製作を続けカンヌ国際映画祭パルムドール、アカデミー賞®監督賞受賞『戦場のピアニスト』(02)、本作の脚本家ロバート・ハリスと組み、ベルリン国際映画祭銀熊賞を受賞した『ゴーストライター』(10)など精力的に作品を発表。
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