何ひとつ忘れない。
誰もが胸の中にある柔らかな場所を思い出す。
初めての、そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びを描くまばゆい傑作。
80年代の北イタリアの避暑地を舞台に、17歳と24歳の青年の、初めての、そして生涯忘れられない恋の痛みと喜びを描いた『君の名前で僕を呼んで』。男女を問わず、世代を問わず、誰もが胸の中にある柔らかな場所を思い出すような、まばゆい傑作だ。昨年11月24日に全米公開されると、『それでも夜は明ける』(15)、『ムーンライト』(16)など近年のアカデミー賞作品賞受賞作の興行成績を上回る大ヒットを記録*。オスカー賞レースを席巻し、今、アカデミー賞最有力と大きな注目を集める話題作である。
1983年夏、北イタリアの避暑地。17歳のエリオは、アメリカからやって来た24歳の大学院生オリヴァーと出会う。彼は大学教授の父の助手で、夏の間をエリオたち家族と暮らす。はじめは自信に満ちたオリヴァーの態度に反発を感じるエリオだったが、まるで不思議な磁石があるように、ふたりは引きつけあったり反発したり、いつしか近づいていく。やがて激しく恋に落ちるふたり。しかし夏の終わりとともにオリヴァーが去る日が近づく……。
©Frenesy, La Cinefacture