立命館大学映像学部「映画上映実習」上映企画
美しき天才、グザヴィエ・ドラン
【トークゲスト】9/17㊐㊗ 『たかが世界の終わり』上映後
グラフィックデザイナー 大島依提亜(おおしま・いであ)氏
1968年栃木県生まれ。東京造形大学デザイン学科卒業。映画のグラフィックを中心に、展覧会、書籍などのデザインを手がける。主な仕事に、『エブリシング・エブリウェア・オール・アット・ワンス』、『Pearl パール』、『aftersun/アフターサン』のパンフレット、ポスターデザインが挙げられる。
グザヴィエ・ドラン作品では『たかが世界の終わり』『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』『マティアス&マキシム』のポスターデザインとパンフレットデザインを担当。
美しき天才、グザヴィエ・ドラン。ドランは、19歳でのデビュー作『マイ・マザー』(2009年)がカンヌ国際映画祭で脚光を浴びて以降、才能あふれる映画監督・俳優として、作品を発表するごとに、国内外で高い評価を集めてきました。これまでドランを賞賛する言葉は「若さ」が強調されたものでしたが、現在ドランも34歳。今年はデビュー作から15年の節目を迎えています。この年、ドランは、映画から新しくドラマという舞台に飛躍し、スターチャンネルで独占配信・放送されている『ロリエ・ゴドローと、あの夜のこと』を監督し、出演も兼ねました。また、10月7日から開催される「さいたま国際芸術祭2023」に出品アーティストの一人として参加することにもなっています。
この企画では、この節目の年を記念するため、近年のドラン監督作品を特集上映し、ドランの業績を振り返ります。上映作品は、アスペクト比の変化という挑戦的な手法でセンセーションを巻き起こした『Mommy/マミー』、カンヌ国際映画祭でグランプリを受賞し、彼の作品の中でも傑作と名高い『たかが世界の終わり』、初の全編英語作品となった『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』、最新作でありドランがマキシム役を務める『マティアス&マキシム』の4本。あわせて、今回の上映作品のうち3本のポスター、パンフレットのデザインを手がけたグラフィックデザイナー大島依提亜氏をお招きして、ドラン作品の魅力についてお話しいただくトークイベントを開催します。スクリーンで、天才ドランの映画作品を体験していただく絶好の機会です。
上映作品
『Mommy/マミー』(2014年)

(C)2014 une filiale de Metafilms inc.
製作国:カナダ 上映時間:138分 配給:ピクチャーズデプト
出演者:アンヌ・ドルヴァル、スザンヌ・クレマン、アントワン=オリヴィエ・ピロン
あらすじ:架空のカナダでは、2015年の連邦選挙で新政権が成立した。その2ヶ月後、内閣はS18法案を可決する。発達障がい児の親が、経済的困窮や、身体的、精神的な危機に陥った場合、法的手続きを経ずに養育を放棄し、施設に入院させる権利を保障するという法律である。それに翻弄されるダイアン・デュプレの心情をアスペクト比の変化という挑戦的な手法で表現する。
上映日:9/16㊏ 17:20、9/17㊐ 18:45、9/20㊌ 19:25
チケット購入はこちら『たかが世界の終わり』(2016年)
(C)Shayne Laverdiere, Sons of Manual
製作国:フランス、カナダ 上映時間:99分 配給:ギャガ
出演者:ギャスパー・ウリエル、マリオン・コティヤール、レア・セドゥ、ヴァンサン・カッセル、ナタリー・バイ
あらすじ:自らの余命を家族に告げるため、12年ぶりに帰郷する人気劇作家のルイ。母のマルティーヌは息子の好きな料理を用意し、幼い頃に別れた妹のシュザンヌは慣れないオシャレをして待っていた。テーブルにはオードブルが並び、ぎこちない会話が続く。デザートには打ち明けようと決意するルイだが、兄のアントワーヌの言葉をきっかけに亀裂が入る。
上映日:9/15㊎ 17:25、9/17㊐ 16:00★ゲストトーク、9/19㊋ 19:45、9/20㊌ 17:25
『ジョン・F・ドノヴァンの死と生』(2019年)
(C)THE DEATH AND LIFE OF JOHN F. DONOVAN INC., UK DONOVAN LTD.
製作国:イギリス、カナダ 上映時間:123分 配給:ファントム・フィルム/松竹
出演者: キット・ハリントン、ジェイコブ・トレンブレイ、 ベン・シュネッツァー、ナタリー・ポートマン、スーザン・サランドン、タンディ・ニュートン
あらすじ:2006年、人気俳優のジョン・F・ドノヴァンが29歳の若さでこの世を去った。謎に包まれた死の真相の鍵を握っていたのは11歳の少年ルパート・ターナー。10年後、新進俳優となったルパートは、ジョンと交わしていた100通以上の“秘密の文通”を1冊の本として出版する。
上映日:9/15㊎ 19:25、9/18㊊ 17:20、9/21㊍ 19:35
『マティアス&マキシム』(2019年)
(C)2019 9375-5809 QUEBEC INC a subsidiary of SONS OF MANUAL
製作国:カナダ 上映時間:120分 配給:ファントム・フィルム
出演者:ガブリエル・ダルメイダ・フレイタス、グザヴィエ・ドラン、ピア=リュック・ファンク、ハリス・ディキンソン
あらすじ:幼馴染のマティアスとマキシムは、友達の妹が撮る短編映画でキスシーンをお願いされる。それをきっかけに秘めていた互いへの気持ちに気づいてしまう。婚約者のいるマティアスは、その思いもよらぬ感情と衝動に戸惑いを隠せない一方、マキシムはこれまでの友情が壊れてしまうことを恐れ、マティアスの元を去る準備をしていた。
上映日:9/16㊏ 19:50、9/18㊊ 19:40、9/19㊋ 17:25、9/21㊍ 17:20
《立命館大学映像学部 学生プロデュース企画vol.22》
立命館大学映像学部に在籍する2回生以上が受講する「映画上映実習」。その授業の課題として、学生たちが特集上映を立案し、京都みなみ会館にて実践します。学生は企画立案から、チラシの作成、広報活動、当日の運営までを担当しています。2008年から立命館大学と京都みなみ会館の共同主催により企画を実施してきましたが、本特集上映は9月末日をもって閉館する京都みなみ会館で実施される最後の学生プロデュース企画になります。
主催:立命館大学映像学部、京都みなみ会館
企画:学生企画グループ「チームミレイユ」